深雪温泉さんへのアクセス
源泉掛け流し100%の温泉巡り第3段。今回は山梨県にある、石和温泉「旅館深雪温泉」さんへ行ってきました!石和温泉へのアクセスは、新宿からJR中央線特急で石和温泉駅へ。特急を利用しない場合は、東京から高尾駅まで行き、JR中央本線で石和温泉駅まで向かいます。その他、新宿駅から高速バスで石和温泉まで行くことも出来ます。石和温泉駅からは宿の送迎車が利用できますが、歩いて行くことも可能です。徒歩15分から20分くらいで行けます。マイカーがなくても、非常にアクセスの便利な温泉宿です。(宿の送迎車は、石和温泉駅到着後に電話すると来てくれます。)
石和温泉とは
石和温泉の歴史はまだ新しく、昭和36年にぶどう畑から突如として源泉が見つかったのが始まりでした。平等川に溢れ出した温泉を「青空温泉」と称し、地元の人々が利用しました。その「青空温泉」が注目されると、都心からのアクセスも抜群という事で、石和の町は温泉観光地として賑わい、大発展しました。深雪温泉さんの自家源泉が湧出したのは、石和に源泉が見つかった翌年の、昭和37年の事でした。深雪温泉さんは、もともとは日帰り入浴施設だったそうですが、改築し、旅館として生まれ変わったそうです。現在も日帰り入浴はされています。
お宿のご紹介
温泉巡りでいつも参考にしている本です。今回もこちらの本を参考にしました。この本によると温泉旅館13500軒中、源泉100%の宿はたったの1%しかないそうです。深雪温泉さんはその1%に入る、循環はもちろん加温も加水もしていない源泉100%の貴重な温泉宿です。東京から便利という事で、毎年利用しています。いつもは1人旅での利用でしたが、今回は母親とアトピー体質の妹とお邪魔します。
石和温泉は駅付近に飲食店やお土産物屋、イオン等もあり大変便利です。深雪温泉さんの近くにもコンビニや飲食店もありますので、チェックインが遅くなっても、素泊まりでも安心です。(レイトチェックイン、素泊まりプラン等もあります)
深雪温泉さんに到着しました。建物はシンプルですが、玄関前にある高さ2・5mの欅材の看板は立派で迫力があります。入口にある飲泉場からは源泉が流れています。深雪温泉さんの源泉は飲泉も出来ます。まろやかな塩味と甘さもあり、温かくて美味しいです。
館内、お部屋のご紹介
ロビーでチェックインをします。売店では「究極の源泉宿73」も販売されていました。
廊下には石和温泉と深雪温泉さんの歴史を伝える写真等が掲示されています。
今回お世話になるお部屋は2階です。客室は全部で15部屋。2階と3階にあります。館内にはエレベーターはありません。階段のみです。
お茶菓子は、笛吹市の銘菓「味噌くるみ饅頭」と「干し梅」です。どちらも売店にて販売されています。ポットは保温用ポットと、冷水が入ったポットの2種類が用意されています。
冷蔵庫には有料のドリンクやお酒類が入っていました。価格表は部屋にある「ご案内」のファイルに書かれてあります。Wi-Fiも完備されています。
トイレと洗面所です。ドライヤーも洗面所にあります。
浴衣と羽織りとタビックス。バスタオル。宿の名が入った袋には、フェイスタオルと歯ブラシ、シャワーキャップ、ヘアブラシが入っています(女性バージョンかと思います)。フェイスタオルには「完熟の湯」と刺繍がされています。刺繍って珍しいですね!
今回の部屋は道路側でしたので、景色はまずまずでした。別の窓からは、顔を出せば山々が見えました。部屋によっては平等川を眺められます。
浴場のご紹介
浴場は全部で3箇所あります。全て1階にあります。「柿の湯」、「ももの湯」、有料貸し切り風呂の「ぶどうの湯」です。「柿の湯」と「ももの湯」は、19時前後に男女が入れ替わります。入れ替え作業中の30分は利用出来ませんが、それ以外なら24時間入浴可能です。夜中も入れるのは嬉しいですね。
こちらが温泉分析書です。3箇所全ての温泉が加水、加温、循環、消毒のない正真正銘の源泉100%の温泉です。
泉質…単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉、カルシウム、ナトリウム多く含む)
pH8.4、無色透明、無味無臭
湧出量…毎分1,415ℓ
泉温…48.7℃(50.8℃、36℃の混合泉)
循環、加水、加温なし
まずは「ももの湯」です。チェックインの15時〜19時迄が女湯になります。
脱衣所には桃の香りの演出がしてあります。ロッカーはなく、カゴのみです。(日帰り客用のロッカーはフロント前にありました。)洗面所とドライヤーもあります。トイレも脱衣所内にあります。
浴場は内湯と露天風呂があります。伊豆石で作られた浴槽の周りを檜で囲ってあります。落ち着いた雰囲気の「ももの湯」です。
深雪温泉さんの源泉は自家源泉であり、「完熟の湯」と名付けられています。源泉温度50.8度の「完の湯」と、源泉温度36度の「熟の湯」、この2つを合わせた源泉が「完熟の湯」です。異なる温度の源泉を浴槽へ注ぐ事で、源泉に手を加える事なく丁度良い温度(40度〜42.5度)になります。
完の湯…pH8.23 弱アルカリ性低張性高温泉
熟の湯…pH8.50アルカリ性低張性温泉
温泉の湧出形態として、自噴泉と動力温泉があります。深雪温泉さんの源泉は、地下から自然に湧出する自噴泉です。「地上で降った雨が地中に浸透し、50年以上もの長い年月を要し地中で様々な成分を吸収して温泉となり、ポンプアップせずに自然の力で湧きだす温泉」と、深雪温泉さんの説明であります。
かぶり湯、シャワーもカランも全て源泉100%です。シャワーは全部で5つ。シャンプー、リンス、ボディソープなどが完備されています。
「ももの湯」の露天風呂です。地面には玉石が敷き詰められています。足裏マッサージに効きそうです。
露天風呂も「完熟の湯」が注がれています。景色は空しか見えませんが、衝立の向こう側には平等川が流れています。川の風とせせらぎが心地よいです。温度も適温でゆっくり温泉を楽しめます。
続いて「ぶどうの湯」です。こちらは有料貸し切り風呂で、予約が必要です。人気があるので、ご予約は申し込み時かチェックインの際にする事をお勧めします。
深雪温泉さんにはクーポンシステムがあり、こちらの「ぶどうの湯」にもクーポンがあります。事前に公式サイトからプリントアウトが必要です。50分間(または30分)利用で3,000円がクーポン割引で1,500円になります。時間は15時から21時、朝は30分単位で、7時〜8時30分です。
「ぶどうの湯」の内湯はこちら。友達や家族で利用しても余裕のある広々とした浴場です。洗い場は4つあります。
ドアの向こうには露天風呂もあります。贅沢な貸し切り風呂です。御影石の浴槽の周りに檜が縁取られています。少し深さがありますが、座るところがあるのでゆっくり浸かれます。もちろん「ぶどうの湯」も源泉100%の「完熟の湯」が楽しめます。
そして「柿の湯」です。19時30分〜チェックアウトの10時迄、女湯になります。「もも湯」は男湯になりました。脱衣所内にトイレ、洗面所、ドライヤーもあります。
こちらが「柿の湯」の内湯です。洗い場は6つあります。浴槽から洗い場の方までお湯が溢れ出しています。湯量の多さに驚かされます。深雪温泉さんの湧出量は1分間に1,415ℓ、ドラム缶にするとなんと7本分に相当するのだそうです!もちろん「柿の湯」も循環、加温、加水、塩素滅菌を一切していない源泉100%の温泉です。
浴槽には「完熟の湯」がそれぞれ注がれています。
こちらが「柿の湯」の露天風呂です。内湯の浴槽を通って、露天風呂に行きます。開放感たっぷりで、かなり広々しています。浴槽の底に玉石が敷き詰められています。ゆっくり歩けば、足裏マッサージになります。
「完の湯」と「熟の湯」が浴場に注がれています。もちろん飲泉も出来ます。カルシウムやナトリウムが多く含まれているとの事、飲む野菜なのだそうです。飲泉効果としては、胃腸病、糖尿病、痛風、便秘、肥満、二日酔いに効果があるそうです。
深雪温泉さんの大浴場には、温泉のアピールが色々な箇所に掲示してあります。温泉へのこだわり、熱意が伝わります。露天風呂にも掲げられた看板を読みながら、大地の恵みを有り難く吸収します!
ちなみにこちらが朝に撮影した「柿の湯」の内湯です。浴槽内を通過して露天風呂へ進みます。
夕食のご紹介
夕食の場所は部屋か個室かを選べるとの事、個室でお願いしました。部屋と同じ2階です。1人旅の時は素泊まりでしたので、深雪温泉さんの食事を頂くのは今回が初めてです。深雪温泉さんのプランには、素泊まりプランや朝食のみのプランなどがあります。
こちらが献立表。3名それぞれ食べられない物があったのですが、快く対応して頂けました。献立表もそれぞれ用意して下さいました。献立表やお品書きは共通という所が多いので、変更されてるのかな?と心配になる時もありますが、それぞれ用意して下さると安心ですね。アレルギーや食べられない食材は予約時に相談しました。チェックイン時も、夕食時も何度も確認して下さいました。
山梨といえば甲州牛が有名ですが、お肉が頂けないのでお魚に変更して頂きました。先付のお浸しや和え物、酢の物。お造りも新鮮で柔らかく美味しい!
焼き物は鰤の西京焼き。一緒に盛り付けられたお花やお団子は、飾りではなく甘い和菓子です。見た目も綺麗です。
陶版は、海鮮焼きです。帆立と鯛、お野菜を陶版で焼き、ヒマラヤ岩塩で頂きます。玉ねぎが甘くて美味しかった!ヒマラヤ岩塩は自分でおろし器でおろします。この岩塩も美味しかったです。ちなみに岩塩は売店でお土産として売っていました。
日本酒を注文しました。南アルプス甲斐駒ヶ岳の伏流水で仕込んだお酒「七賢 風凛美山」です。こちらもクーポン利用で割引になります。お米の味わいとスッキリとした味わいがお料理に合います。
蒸し物は深雪温泉さんの源泉で蒸された、蛤の酒蒸しです。食べる直前に温めてくれます。
揚げ物は、わかさぎと蕗の薹の天ぷらです。サクサクで美味しいです。
焚き合わせは、甘鯛の道明寺蒸し。春らしい色合いです。
自家菜園の大根が入った釜飯と赤出汁。こちらの釜飯も食べる直前に生石灰で温めてくれます。大根の出汁が染み込んでいて、熱々で美味しかった!お焦げも美味しい。
デザートはみかんゼリー。自家製の苺ジャムがトッピングされています。
今回初めて食事を頂きましたが、どれも豪華で美味しかったです。季節は春という事で、色合いや見た目も華やかで綺麗でした。温かい物は温めてから出して頂ける心配りも良かったです!残ったヒマラヤ岩塩は記念に頂きました。自宅でも使ってみようかと思います。
朝食のご紹介
朝食は部屋と同じ2階にある大広間で頂きます。個室も大広間もテーブルと椅子なので、膝や腰が痛い方や足が不自由な方には良いと思います。母親は足が悪いので、助かると言っていました。
和食中心のメニューです。朝食時もアレルギー食材の確認をして頂きました。チェックインの際に、焼き魚を鮭かアジかを選びます。納豆も選べます。
こちらは深雪温泉さんの源泉「完熟の湯」で作られた温泉豆腐。
味噌汁は1年間熟成させたという自家製味噌を使っています。ご飯は雑穀米と白米が選べ、ご飯も味噌汁もおかわり自由です!
感想、まとめ
チェックアウトは10時でしたが、もう少しゆっくりしたかったので延長しました。延長料金は1部屋、30分1,000円でした。深雪温泉さんは何と言っても湯量豊富な源泉の素晴らしさです。アクセスが便利なのも、気軽に行けて嬉しいです。
玄関前にある飲泉所にて、源泉をお土産に頂きます。誰でも汲んでOKとの事、温泉への愛情とサービス精神が伝わります。近所の方は羨ましいですね!
帰りも駅までの送迎をお願い出来ますが、天気が良かったので徒歩で帰りました。
深雪温泉さんの裏には平等川が流れています。透明感があって綺麗な川です。深雪温泉さんの建物から、溢れ出した源泉が川へと流れて行きます。その周辺に鯉が群がっています。鯉も本物の源泉が分かるのでしょうか?
お土産は駅前のお店とイオンで買います。イオンの1階には山梨県土産もあり、ワインや日本酒などのお酒も豊富に揃っています。駅前のお店で買い物をした際に、「どちらにお泊まりで?」と聞かれたので、深雪温泉さんの話をしました。お店の方は「あそこは本物の温泉だからいいわよね」と言っておられました。
温泉の素晴らしさはもちろん、お料理も気遣いやサービスも良く、たっぷり温泉チャージが出来ました。腕が上がらないと言っていた母親は、温泉効果があったのか上がるようになったとか。肌に優しいアルカリ性のお湯は妹の肌にも合ったようです。
お問い合わせやご予約は宿の公式サイトから出来ます。
〒406-0031 山梨県笛吹市石和町市部822 旅館 深雪温泉
TEL:055-262-4126 FAX:055-263-7181
フリーダイヤル 0120-02-4126
今回の宿泊費/1泊2食付 大人1人¥15,850 (3名利用時)
動画のご紹介
コメント