山喜さんへのアクセス
今回は栃木県那須塩原にある板室温泉「ONSEN RYOKAN山喜」さんへ行ってきました!板室温泉へのアクセスは東北新幹線にて那須塩原駅で下車、もしくは宇都宮線で那須塩原駅または黒磯駅で下車してバスで向かいます。今回は宿の無料送迎車をお願いしました。送迎車の時間は14時30分です。那須塩原駅からは車で30分くらいかかります。
板室温泉とは
板室温泉は平安中期頃に鹿狩りで山に来た那須三郎宗重という人物によって発見されたと伝えられています。江戸時代になり宿場として繁栄した板室。温泉にも注目され、効能の素晴らしさから下野の薬湯と呼ばれるようになりました。950年の歴史がある板室温泉は、今でも多くの人々が湯治に訪れ、1971年には国民保養温泉地に指定されました。板室温泉特有の入浴方法で綱の湯(立ち湯)というのがあります。天井から垂らした綱を握り、腰までの深さがある湯に浸かる方法です。この方法により、血流が良くなり、関節痛や神経痛に効くそうです。
お宿のご紹介
温泉巡りでいつも参考にしている本です。こちらの本によると温泉旅館13500軒中、源泉100%の宿は1%しかないそうです。「ONSEN RYOKAN 山喜」さんはその1%に入る貴重な宿です。過去に何度かお邪魔していますが、今回はアトピー体質の妹と伺います。
那須塩原駅から車で30分。山喜さんに到着しました。温泉宿と思えないモダンでオシャレな外観ですが、優しい色合いとデザインで周囲の自然にも溶け込んでいます。エントランス階段には温泉を流す演出もあります。(上り下りは全て階段のみです)
チェックインを済ませ、ロビーでウェルカムドリンクの抹茶とお菓子を頂きます。お菓子は栃木銘菓の麦こがしです。
1階にはフロント、ロビー、バー、食事処そして大浴場があります。3月だったので、ロビーには雛飾りがありました。
階段横にある自販機と観光案内が置いてあるコーナー。廊下には雑誌や本なども置いてあります。
突き当たりには板室の景色を一望できるバルコニーもあります。春には桜並木や鯉のぼり、秋には紅葉なども楽しめるそうです。
館内、お部屋のご紹介
客室は全部で8室。全て2階にあります。(館内の上り下りも階段のみです)
客室は全て異なるデザインで、内2室には総檜の部屋風呂が付いています。今回泊まるお部屋「桃」は、ベッドがある洋室タイプのお部屋です。ちなみに客室、館内全て禁煙です。
「桃」にはローベッドと文机があります。珪藻土や木、土佐和紙など自然素材を使用したお部屋は温かみがあり落ち着きます。
暖房はエアコンの他に床暖房もあります。空気清浄機もありました。
洗面所にあるアメニティは、歯ブラシ、クシ、コットンセット、ヘアバンドの他、クレンジングや化粧水、乳液なども完備されています。ドライヤーもあります。(アメニティは女性用バージョンだと思います)
ウォシュレット式の洋式トイレです。トイレも綺麗です。お花が飾ってあったり、生理用品などもあったり、細やかな配慮が行き届いています。
館内着は浴衣ではなく作務衣です。とても着心地が良かったです。タビックス、上着、フェイスタオルとミニタオル。バスタオルは大浴場に用意されています。
こちらのカゴに着替えやタオル、お風呂セットを入れて大浴場に行きます。カゴの下にあるのは金庫です。
冷蔵庫の上にはお茶セットと湯沸かし用ポット。
冷蔵庫の中にはお茶菓子やミネラルウォーターのサービスもあります。
山喜さんの公式サイト予約プランに付いていたプレゼント。こちらは期間限定だそうです。キティちゃんと「那須塩原市ブランドキャラクター みるひぃ」によるコラボレーションのお風呂用バッグとタオルです。
そういえば、キティちゃんとみるひぃは那須塩原駅にもいました。キティちゃんが顔パネになっています。
浴場のご紹介
大浴場は1階にあります。廊下の突き当たりに枕が選べるフィッティングルームがあります。
こちらで、サンプルの枕をフィッティングして、希望の枕があればフロントで申し込みます。お部屋に届けてくれるそうです。利用時間は21時迄。山喜さんは寝具にもこだわっていて、部屋の枕や布団にも説明がありました。部屋の枕で充分寝心地が良かったので、今回は枕のフィッティングルームは利用しませんでした。
大浴場は1階にあり、「温(ぬくもり)」と「陽(ひだまり)」の2カ所あります。今回は宿泊客が2組ということで、「陽(ひだまり)」の方を貸し切り利用させて頂きました。大浴場の利用時間はチェックインの15時から翌朝10時迄です。また、22時〜、23時〜の50分間を貸し切り利用できます。(無料・予約制)
大浴場入口の廊下には温泉分析書が額に入れて掲げられています。
泉質…アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
ph…9.66
湧出量…毎分92ℓ
泉温…42.2℃
自家源泉。加水、加温なし。
(露天風呂のみヒートポンプによる加温あり)
脱衣所にはロッカーはありません。カゴのみです。飲料水サーバーは冷水とお湯が飲めます。洋式トイレもあります。
スリッパの履き間違え防止のクリップ。部屋の名前が書いてあります。今回は貸し切りでしたので必要ありませんでしたが、他にお客さんがいる時は自分が履いてきたスリッパが分からなくなる時があります。こういうサービスは助かります。
お風呂の楽しみ方。温泉の利用方法やアピール、注意事項などが書いてありますので、入る前にチェックします。猿がくるのかな…?
洗面所です。ヘアトニックやローション。綿棒、シャワーキャップ。クレンジング、化粧水、乳液、コットンなど。
洗い場は3つあり、仕切りが付いていますので、隣の方に気を使うことなく利用できます。
シャンプー、リンス、ボディーソープ。栃木県ブランドの小山田桃園さんの自然派シャンプー「シャングリラ」もあります。
こちらの固形石鹸は山喜さんの源泉を使用したオリジナル石鹸です。ハーブなども入っていて良い香りです。フロントにて販売中です。
こちらが内風呂です。石造りの浴槽になっています。
湯口にはお湯詣りの御札があります。板室温泉にある三大祈願所でご祈祷された御札は季節によって変わります。4月〜6月は木の俣地蔵、7月〜9月は籠岩地蔵(篭岩神社)、10月〜12月は板室温泉神社の御札がお供えされます。
浴槽にあるシャワーは温泉圧シャワーです。肩や腰など気になる場所にあてると効果があります。初めは冷たいですが、何度かボタンを押すと温かくなります。
天井から垂らされた綱です。板室温泉の伝統的な入浴方法である綱の湯(立ち湯)もできます。
湯温が41℃くらいなのでゆっくり入浴できます。板室温泉はお湯にゆっくり浸かることで、身体の悪いところや疲れが痛みとして現れ、やがて良くなるそうです。板室温泉は「杖いらずの湯」とも呼ばれています。杖が必要だった人も湯治の後には杖が不要になるそうです。
長湯できるので読書もおすすめです。濡れても大丈夫な本も用意されていました。
扉の外は露天風呂です。こちらも石造り。木々に囲まれ、こじんまりしていて落ち着きます。今回は貸し切りなので尚更ゆったりのんびり利用できます。(写真は昼間と夜、朝が入り混ざっています)
暖かい季節はこちらの長椅子でひと休みできます。
夜はこんな感じです。お風呂は一晩中入れます。
夕食のご紹介
夕食は18時〜または18時30分〜を選べます。お食事は1階にある「楪 YUZURIHA」で頂きます。夕食も朝食も同じ場所です。個室タイプのお食事処です。
夕食の献立表です。予約時に食品アレルギーや食べられないものを変更して下さるようお願いしました。快く対応して頂きました。
食前酒はカボスを使った自家製果実酒。ビールは予約特典で頂きました。
前菜です。花山葵醤油漬けしらす、蕗と蕨の山椒煮、唐墨と大根、焼きそら豆。
上から、大岩魚の洗い、岩魚の塩焼き、酢の物はイクラがのった栃木県産の干瓢のサラダです。
お肉が食べられないので、甘鯛のしゃぶしゃぶに変更して頂きました。その他、食品アレルギーにも対応して下さいました。
お代わりOKのご飯は那須産コシヒカリのお米です。赤出汁と椎茸の旨煮、お新香は自家製です。
お酒は利き酒セット(¥1000)や焼酎(¥600)なども注文しました。日本酒や焼酎、その他ワインなど種類が豊富です。料金も高くない印象です。
最後はデザートです。果物とイチゴのゼリー。お酒の種類も豊富で、料理はどれも彩りが美しく、味のバランスも良く美味しかったです。お魚も新鮮でした。
ちなみに、フロント横にあるBARは予約制で、20時〜23時迄営業しています。(不定休、ラストオーダーは22時)
バルコニーからは月が眺められました。満月を過ぎたばかりなので月明かりが綺麗です。雲がなければ星空も見えたかもしれません。
朝食のご紹介
朝食の時間も、8時〜と8時30分〜と選べます。お食事処は夕食と同じ場所、「楪(ゆずりは)」にて頂きます。
メニューはこちらです。
自家製のがんもです。ご飯はお出汁で炊いたお粥と那須産コシヒカリの白米から選べます。両方でもOKです。その他、那須産卵の茶碗蒸しやお浸し、お味噌汁など。
温泉と自家製豆腐を使った湯豆腐には、那須塩原名物ネギ辛子を薬味にして頂きます。
自家製ふりかけ
那須産牛乳で作った自家製ヨーグルトと宿の近くにあるハーレー牧場の牛乳。
地産地消を意識した食材や自家製のもの、温泉を使用した湯豆腐があったりと、朝食もこだわりが感じられ、とても美味しかったです。普段は美味しいと思えない牛乳ですが、ハーレー牧場の牛乳は濃厚で美味しかったです。
感想、まとめ
那須塩原駅から送迎車で30分というアクセスの良さで、本物の温泉が利用できるのはやはり嬉しいです。源泉の良さはもちろんですが、過剰過ぎない落ち着いたサービスも良かったです。一歩、宿に入れば、そこは別世界で、世俗的なものはなく、シンプルでセンスのいい空間は、都会の喧騒を忘れられます。
肌に優しいアルカリ性単純温泉ということで、アトピー体質の妹の肌にも合い、保湿効果のおかげもあって、しっとりすべすべになったようです。しばらく続けて温泉に入れば治るかもしれません。飲泉が可能かと聞いたら「大丈夫」とのこと、飲んでみました。温泉分析書には無味無臭とありましたが、まろやかでクセもなく若干塩味を感じましたが、飲みやすかったです。
宿で買ったお土産。温泉ミストと温泉水入りのオリジナル石鹸。帰ってからもしばらくは温泉気分が味わえそうです…。その他、栃木県在住の作家さんが作ったアクセサリーなども素敵でした。
ご予約はネットや公式サイトからできます。宿の詳しい情報は公式サイトをご確認下さい。
住所/〒325-0111栃木県那須塩原市板室8440
Tel 0287-69-0011
今回の宿泊費/1泊2食付 大人1人¥19250 (2名利用時)
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